「声優・梅原裕一郎さんが「急性散在脳脊髄炎」の為入院中とのニュース。
声優の梅原裕一郎が急性散在性脳脊髄炎の治療のため休業
https://natalie.mu/comic/news/281527
声優の梅原裕一郎が急性散在性脳脊髄炎の治療のため休業することがわかった。
これは本日5月10日、梅原が所属する事務所アーツビジョンの公式サイトにて発表されたもの。梅原は入院、療養しており復帰の時期については改めて報告される。
梅原は放送中のテレビアニメ「多田くんは恋をしない」「銀河英雄伝説」「ダーリン・イン・ザ・フランキス」「重神機パンドーラ」などに出演中。
かなり頭も痛くなりそうな病気ですね。
教科書的ですが、どんな病気か簡単に解説します。
急性散在性脳脊髄炎とは
急性散在性脳脊髄炎は、「きゅうせいさんざいせいのうせきずいえん」と読みます。
急性は、急に病気が起こっているから、
散在性は、病気の箇所が一か所でなく、いくつか離れた場所(散在性)に発症しているから、
脳脊髄炎は、その名の通り脳や脊髄に炎症が起こっているからです。
特に神経を囲んでいる髄膜という部分に炎症が起こっています。
原因は?
ウイルスに感染したり、またはワクチンを接種した後におこるアレルギー反応といわれています。
ウイルスやワクチンに、過度に反応したアレルギー反応が体を攻撃すると考えたらいいかと思います。
インフルエンザウイルスや、狂犬病ウイルス、ポリオや破傷風などの予防接種を受けた後や、はしかや水ぼうそうなどのウイするにかかったあとに発症するといわれています。
また、明らかな原因がわからない特発性のものもあります。
どんな症状?
各種予防接種を受けたり、ウイルス感染症にかかった後、1から2週間後に症状が現れます。ちょっとタイムラグがあるのが、特徴ですね。
おもな症状としては、発熱、頭痛、嘔吐などが先行し、神経症状が出てきます。
神経症状って?
頭痛等に加えて、けいれんや意識障害、その他、片方の腕や足が動かなくなる(麻痺)などのさまざまな症状が現れます。これは、脳脊髄のどこが障害をうけたかによって変わってきます。
診断は?
血液や髄液(腰の骨の間から針を刺して採取します。)の中に、ウイルスに対する抗体があるかどうかを調べます。ウイルスそのものや予防接種したものを見るのではありません。
治療は?
入院の上、絶対安静となります。ステロイド薬など、各種必要に応じて投与しますが、原疾患に対する治療はありません。
多くの場合、数週間後に症状が治まり回復するケースが多いですが、重症化する症例もあるので、注意深い観察が必要です。
回復期に入ったら、リハビリ療法となります。
上述の通り、多くの場合は自然軽快が期待されるのですが、油断は禁物。
早く良くなってほしいものですね。